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Bitcoin Optech Newsletter #400
今週のニュースレターでは、Bitcoin Core PR Review Clubミーティングの概要と 人気のBitcoin基盤プロジェクトの注目すべき更新など恒例のセクションを掲載しています。
ニュース
今週は、どの情報源からも重要なニュースは見つかりませんでした。
Bitcoin Core PR Review Club
この毎月のセクションでは、最近のBitcoin Core PR Review Clubミーティングの概要をまとめています。
Testing Bitcoin Core 31.0 Release Candidatesは、特定のPRをレビューするのではなく、 グループでのテスト活動として開催されたReview Clubのミーティングです。
Bitcoin Coreのメジャーリリースの前には、 コミュニティによる広範なテストが不可欠だと考えられています。そのため、 ボランティアがリリース候補のテストガイドを執筆し、できるだけ多くの人が リリースにおける新機能や変更点を個別に調べたり、これらの機能や変更をテストするためのテスト手順を各自で再発明したりすることなく、 生産的にテストができるようにしています。
テストでは、予期しない動作に遭遇した場合、それが実際のバグによるものなのか、 テスト担当者のミスによるものなのかが判断しにくいため、難しい場合があります。 実際にはバグではないものを開発者に報告することは、開発者の時間を浪費することになります。 こうした問題を軽減し、テスト活動を促進するために、特定のリリース候補を対象としてReview Clubのミーティングが開催されます。
31.0のリリース候補のテストガイドは、svanstaaによって執筆され (ポッドキャスト #397参照)、同氏はReview Clubミーティングのホストも務めました。
参加者はまた、31.0のリリースノートを読んでテストのアイディアを得ることも推奨されました。
このテストガイドは、新しいRPCとクラスターの制限を含むクラスターmempool
(ニュースレター #382参照)、プライベートブロードキャスト(ニュースレター #388参照)、
新しいcoinbase_txフィールドが追加されて更新されたgetblock RPC(ニュースレター #394参照)、
各アウトプットを使用したトランザクションを追跡する新しいtxospenderindex(ニュースレター #394参照)、
デフォルトの-dbcacheサイズの増加(ニュースレター #396参照)、
ASMapデータの埋め込み(ニュースレター #394参照)、
新しいREST APIblockpartエンドポイント(ニュースレター #386参照)をカバーしています。
注目すべきコードとドキュメントの変更
今週のBitcoin Core、Core Lightning、Eclair、LDK、 LND、libsecp256k1、Hardware Wallet Interface (HWI)、Rust Bitcoin、BTCPay Server、BDK、Bitcoin Improvement Proposals(BIP)、Lightning BOLTs、 Bitcoin InquisitionおよびBINANAsの注目すべき変更点。
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● Bitcoin Core #33908は、候補ブロックをコンテキストフリーなチェックで検証するため、
libbitcoinkernelC API(ニュースレター #380参照)にbtck_check_block_context_freeを追加しました。チェック内容は、 ブロックのサイズ/ウェイト制限、コインベースのルールおよび、 chainstate、ブロックインデックス、UTXOセットに依存しないトランザクション毎のチェックです。 呼び出し側は、このエンドポイントでProof of Workの検証とマークルルートの検証をオプションで有効にできます。 -
● Eclair #3283は、経路探索に使われる
findroute、findroutetonode、findroutebetweennodesエンドポイントの完全なフォーマットのレスポンスにfeeフィールド(msats単位)を追加しました。このフィールドは 経路の合計転送手数料を提供し、 呼び出し側が手動で計算せずに済むようにします。 -
● LDK #4529は、オペレーターが(チャネルキャパシティの割合として) インフライト中のインバウンドHTLCの総額を設定する際に、 アナウンスされたチャネルと非アナウンスチャネルに対して異なる上限を設定できるようにしました。 デフォルトは、アナウンスされたチャネルが25%で、非アナウンスチャネルが100%になっています。
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● LDK #4494は、低手数料率におけるBIP125の置換ルールに準拠するように内部のRBFロジックを更新しました。 BOLT2で規定されている25/24の手数料率倍率のみを提供するのではなく、 LDKはその倍率か追加の25 sat/kwuのいずれか大きい方を採用するようになりました。 関連する仕様の明確化についてはBOLTs #1327で議論されています。
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● LND #10666は、
DeleteForwardingHistoryRPCおよびlncli deletefwdhistoryコマンドを追加し、 オペレーターが指定したカットオフタイムスタンプより古い転送イベントを選択的に削除できるようにしました。 最小1時間の経過時間ガードにより、最新のデータが誤って削除されるのを防ぎます。 この機能により、ルーティングノードはデータベースをリセットしたりノードをオフラインにしたりすることなく、 過去の転送記録を削除できます。 -
● BIPs #2099は、アウトプットスクリプトディスクリプターのオプションのアノテーション構文を規定した BIP393を公開しました。この構文により、ウォレットのスキャン(サイレントペイメントのスキャンを含む)を高速化するための誕生ブロック高など、 ウォレットはリカバリーのヒントを保存できるようになります。このBIPの初期の内容と追加の詳細については ニュースレター #394をご覧ください。
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● BIPs #2118は、Great Script Restoration(またはGrand Script Renaissance)シリーズ(ニュースレター #399参照)のBIPのドラフトとしてBIP440とBIP441を公開しました。 BIP440はScriptランタイム制約用のvaropsバジェット(ニュースレター #374参照)を提案し、 BIP441は2010年に無効化されたOP_CATなどのopcodeを復活させ(ニュースレター #374参照)、 BIP440で導入されたvaropsバジェットに基づいてスクリプトの評価コストを制限する 新しいTapscriptバージョンについて説明しています。
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● BIPs #2134は、BIP352(サイレントペイメント)を更新し、 ダストなどのポリシーフィルタリングが、 一致が見つかった後のスキャンの継続に影響を与えないようにウォレット開発者に警告しています。 フィルタで除外されたアウトプットを一致がなかったものとして扱うと、ウォレットがスキャンを早期に停止し、 同じ送信者からの後続のアウトプットを見逃す可能性があります。