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Bitcoin Optech Newsletter #243
今週のニュースレターでは、サービスとクライアントソフトウェアの変更や、 人気のあるBitcoinインフラストラクチャソフトウェアの注目すべき変更など 恒例のセクションを掲載しています。
ニュース
今週は、Bitcoin-DevメーリングリストやLightning-Devメーリングリストでは目立ったニュースはありませんでした。
サービスとクライアントソフトウェアの変更
この毎月の特集では、Bitcoinのウォレットやサービスの興味深いアップデートを取り上げています。
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● Xapo Bankがライトニングをサポート: Xapo Bankは、Lightsparkの基盤インフラを使用して、 顧客がXapo Bankのモバイルアプリからライトニング支払いを送信できるようになったことを発表しました。
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● miniscriptディスクリプター用のTypeScriptライブラリのリリース: TypeScriptベースのBitcoin Descriptors Libraryは、 PSBTやディスクリプターおよびminiscriptをサポートしています。 これには、直接署名する場合や、特定のハードウェア署名デバイスを使用する場合のサポートが含まれています。
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● BreezがライトニングSDKを発表: 最近のブログ記事で、Breezは、Bitcoinとライトニング支払いの統合を望むモバイル開発者向けに、 オープンソースのBreez SDKを発表しました。 このSDKには、Greenlightや Lightning Service Provider (LSP)機能などのサポートが含まれています。
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● PSBTベースの取引所OpenOrdexがローンチ: オープンソースの取引所ソフトウェアで、売り手はPSBTを使用して Ordinal satoshiのオーダーブックを作成し、買い手はそれに署名してブロードキャストすることで取引を完了することができます。
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● BTCPay Serverがcoinjoinプラグインをリリース: Wasabi Walletの発表では、BTCPay Serverのマーチャントであれば、 coinjoin用のWabiSabiプロトコルをサポートする オプションのプラグインを有効化することができます。
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● mempool.space エクスプローラーがCPFPのサポートを強化: mempool.space エクスプローラーは、 CPFP関連のトランザクションの追加サポートを発表しました。
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● Sparrow v1.7.3リリース: Sparrow v1.7.3リリースには、 マルチシグウォレット用のBIP129のサポート(ニュースレター #136参照)や、 カスタムブロックエクスプローラーのサポートなどの機能が含まれています。
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● Stack WalletがコインコントロールとBIP47を追加: Stack Walletの最近のリリースでは、 コインコントロールの機能とBIP47のサポートが追加されています。
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● Wasabi Wallet v2.0.3リリース: Wasabi v2.0.3リリースには、Taprootでのcoinjoinの署名と、 Taprootのお釣り用アウトプット、送信用のオプトイン手動コイン制御、 ウォレットのローディング速度の改善などが含まれています。
リリースとリリース候補
人気のBitcoinインフラストラクチャプロジェクトの新しいリリースとリリース候補。 新しいリリースにアップグレードしたり、リリース候補のテストを支援することを検討してください。
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注目すべきコードとドキュメントの変更
今週のBitcoin Core、Core Lightning、Eclair、LDK、 LND、libsecp256k1、Hardware Wallet Interface (HWI)、Rust Bitcoin、BTCPay Server、BDK、Bitcoin Improvement Proposals(BIP)、およびLightning BOLTsの注目すべき変更点。
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● LND #7448では、未承認トランザクションを再送信するための新しいrebroadcasterインターフェースが追加され、 特にmempoolから排除されたトランザクションに対処できるようになります。 これを有効にすると、rebroadcasterは未承認トランザクションをブロック毎に1回、 承認されるまでアタッチされたフルノードに送信します。 LNDは、Neutrinoモードで動作している際に、既に同様の方法でトランザクションを再ブロードキャストしていました。 以前取り上げたStack ExchangeのQ&Aにもあるように、 Bitcoin Coreは現在トランザクションを再ブロードキャストしませんが、 フルノードの動作が修正され、ノードが前のブロックに含まれると予想していたトランザクションを 再ブロードキャストするようになれば、プライバシーと信頼性の面で望ましいでしょう。 それまでは、関心のあるトランザクションがmempoolにあることを確認するのは各ウォレットの責任になります。
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● BDK #793は、bdk_coreサブプロジェクトの作業に基づき、 ライブラリの大規模な再構築を行いました。PRの説明によると、 「既存のウォレットAPIを可能な限り維持し、追加するものはほとんどない」とのことです。 PRの説明には、一見マイナーな変更と思われる3つのAPIエンドポイントが記載されています。